ケイ素不足で爪が割れる?
爪が割れる原因のひとつに、爪の再生に必要な栄養素の不足があります。爪の主成分はケラチンというタンパク質ですから、その合成にはアミノ酸や亜鉛が不可欠。これらの栄養素は肉や魚介類、卵に豊富に含まれていますので、日々の食事に是非生かしていきたいところです。
ところが近頃では、「爪が割れるのはケイ素不足だから」という話も聞くようになりました。ケイ素自体あまり聞かない言葉ですし、「ケイ素不足で爪が割れるって本当?」という気もするのですが、最近ではプロの栄養士さんも爪とケイ素不足の関わりに注目されているようです。
このケイ素は詳しく言うと「二酸化ケイ素」あるいは「シリカ」と呼ばれるもので、何でもコラーゲンを束ね、組織を強くする働きがあるのだそうです。
しかし前述のように、爪の主成分はケラチンです。コラーゲンに作用するケイ素が、爪が割れることにどうかかわるのでしょうか?
爪の下には「爪床」と呼ばれる皮膚があり、爪はここから水分を補給して、弾力性を保っています。ところがこの爪床には表皮が無く、真皮層までしかないのだそうです。つまり、爪は爪床の真皮の上に直接乗っている、ということになります。
真皮はその70%をコラーゲンが占めていますので、ケイ素不足でコラーゲンの状態が悪くなれば、接している爪のコンディションまで悪くなるのかもしれませんね。
また、爪は根元の爪母部分から作られる、というのが常識になっていますが、これには異説があるのだとか。実は爪の一部分、20%ほどは爪床から作られている、とする向きがあるのだそうです。
もしその通りだとすると、「ケイ素不足→爪床のコラーゲンの状態悪化→爪床から出来る爪の劣化→爪が割れる」ということも、考えられるのですね。